2025年4月13日(日) から 10月13日(月)まで、計184日間開催される大阪万博のイベントは沢山の企業の出店があって楽しみですよ。
ただ、施設の屋根として使われる「巨大木製リング」に総工費350億円と非常に高いコストがかかっているとニュースで話題に。
そんな350億円の巨大木製リングは何の為にあるのか調べてみました。
この記事ではこの2点について紹介します。
- 大阪万博の350億円リングはなんのためにある?
- 大阪万博の巨大木製リングは必要か?
後出しジャンケンで現れた謎の「木造リング」工事費350億円也!!
— 曼陀羅・μ・アート (@mandala_art) November 4, 2023
しかも終わったらすぐ解体!!
この輪っか辞めれば350億円減に。しかし政治家や万博のお偉いさん達誰一人縮小・中止の話をしない。#万博中止 #大阪万博 pic.twitter.com/NDT46kpVYS
大阪万博350億円リングの意味や用途は?
大阪万博の会場建設費が当初の見積もり1,250億円から約2倍の2,350億円となる見込みとなりました。
11月2日、政府は2025年大阪・関西万博の会場建設費が最大2350億円に上振れするとした万博協会の試算を受け入れることを決めた。西村康稔経済産業相と自見英子万博相が記者会見を開き、表明した。
Yahooニュース
主な理由は資材や人件費の価格が設計当初から大きく高騰したこともあって、その点は致し方無いです。
ただ、およそ半分の巨大木製リング350億円の存在理由に注目されたのではないでしょうか。
『庶民を怒らせる天才』経団連会長
— ongen mania (@ongen_mania) November 7, 2023
『消費税増税から逃げてはいけない』と発言し、庶民の怒りに火を点けた十倉会長は、万博の会場建設費が2350億円に膨れ上がったことを『やむをえない』とする一方、350億円掛かる無意味な『リング』を『ぜひやりたい』と、火に油を注いだ。https://t.co/Gr4QpR8MPB
大阪万博の「リング」の意図は?
大阪万博の巨大木製リングの主な機能として3つ
- 会場内の混雑回避のための交通経路
- リング下は雨風、日差しよけの機能として
- 世界最大の木造建築物として大阪万博のシンボルとして
大屋根(リング)は、完成時には建築面積(水平投影面積)約60,000㎡、高さ12m(外側は20m)、内径約615mの世界最大級の木造建築物となります。
リングの屋根の下は、会場の主動線として円滑な交通空間であると同時に、雨風、日差し等を遮る快適な滞留空間として利用されます。
また、リングの屋上からは会場全体を様々な場所から見渡すことができ、さらにリングの外に目を向ければ、瀬戸内海の豊かな自然や夕陽を浴びた光景など、海と空に囲まれた万博会場の魅力を楽しむことができます。
アーキテクチャーフォト
確かに機能やデザイン性は素晴らしいと思いますがこれだけのコストをかける意味が問われそうですね。
しかも、気になるのは会期の2025年4月13日(日) から 10月13日(月)まで、計184日が終わったら解体するのでこの期間だけに350億円か、、となってしまう気持ちもわかります。
解体後の木材は売却するとの事ですが、売却先や用途まで計画を立てていればよかったですね。
6月末から建設は始まっており、2025年2月ごろの完成を目指している。万博閉幕後には解体し、木材を民間に売却する方針だ。
Yahooニュース
大阪万博、謎の『木造リング』建設に350億円投入… 会期後は解体する模様 https://t.co/nqKzWtdELK
— Share News Japan (@sharenewsjapan1) November 2, 2023
大阪万博の「リング」のデザイナーはだれ?
大阪万博の巨大木製リングのデザイナーは藤本壮介+東畑建築事務所+梓設計によってつくられました。
藤本壮介さんは日本を代表する建築家で、国内外の建築賞を受賞している実力の持ち主。
同世代建築家のトップランナー藤本壮介設計の
— スラニコ∭息子と共に学び成長するメソッド (@surasura2525) November 7, 2023
木造大屋根リングがやり玉にあがってる
パリ万博のエッフェル塔や
前大阪万博のお祭り広場の様な
象徴的な建築が万博に必要っていう考えは凄く20世紀的
ただ東京都市博で妹島計画に期待した若かりし思い出もあって
万博で誰が何を作るのかは期待してしまう pic.twitter.com/MZXAALrar5
世界が分断されている状況で、このような円モチーフで世界平和を願っているのではないかと思うと、今回の「リング建設中止」はデザイナーとして心が痛いですよね。
大阪万博の「リング」に注目された理由
今回のニュースは経団連会長の十倉会長の一言から始まりました。
「大阪万博350億円リングぜひやりたい」
前の東京五輪、大阪万博、高度経済成長と バブルを経験してきた世代ならでの「大きいことはいいことだ」という発想では?
— ナナコ (@Holina642) November 7, 2023
今の時代に完全に乗り遅れているので、経団連会長であること自体が心配。
大阪万博の木造謎リング 総工費350億円も経団連会長「ぜひやりたい」pic.twitter.com/9OWmL5w2Z8
その理由がしっかりと述べられず、過去の背景も把握していないコメントも。
このような注目される会見でかつ大きな予算が動く事について、説明がなされないとやはり国民としても不信感が募ります。。
大阪万博350億円リングはなぜ必要?メリットは?
ここまではネガティブなことばかりでしたが、メリットや必要理由について挙げてみます。
大阪万博の木製リングは会場の機能として必要
大阪万博は153の国が出展され、会期中の184日に国内外から多くの方が訪れます。
予想の来場者数2,727万人となっていて、1日あたり148,206人もの来場者数となります。
さらに、出店側の関係者を加えると15~16万人ほどになるのではないでしょうか?
万博協会が6000~9000円の間で来場者数と想定収入を試算したところ、想定収入は8500円の1280億円が最高だったが、来場者数は2727万人で、目標の2820万人を下回った。
読売新聞
ディズニーランドと比較してみると約2倍程度の人が1日に訪れる事になります。
来場者数 | 1日あたり | |
大阪万博(184日) | 2727万人 | 14.8万人 |
ディズニーランド(365日) ※2018年ピーク時 | 3256万人 | 8.9万人 |
そうなってくると、会場の屋根とスムーズな交通経路(安全経路)としてリングは一つの良いアイデアと考えられます。
まとめ
昨年の韓国で起きた悲惨な群衆事故も記憶に新しく、このような事故は発生してからでは遅いです。
もちろん350億円が妥当がどうか?については議論が必要です。
この350億円の建設費だけにとらわれず、この様な安全面のメリットも踏まえて、今回の報道を見ていきたいですね。
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